相場格言
「理外の理」「相場のことは相場にきけ」

今回は少しばかりテクニカルの話から始めたいと思います。
「テクニカル講座」でオシレータ系指標に関して
簡単に説明させていただきましたが、
その中の一つに「ボリンジャーバンド」があります。
詳しい説明は省かせていただきますが、
これはn日間の移動平均線の上下に
それぞれ標準偏差の数値を加減したものを2本重ね、
バンド状に描いた指標です。
そもそも標準偏差自体が統計上のデータで68.27%
加えて標準偏差を2倍にした場合
95.45%の範囲を規定する数値ですから、
標準偏差±2のバンド内で株価が推移する確率もまた
95.45%となるわけです。

日経平均

ここで日経平均をボリンジャーバンドで見た場合
25日移動平均線で算出)、
ここ1ヶ月ほど標準偏差−1(σ−1)をブレイクしていることが
ご理解いただけるかと思います。
つまり8月16日から17日間連続(9月7日現在)で
68.27%の壁を破っていることになり、
統計上では稀有の結果を示していることになるわけです。
おかしな話ですよね。

格言に「理外の理」という言葉があります。
企業業績、政治要因、海外情勢、為替、テクニカル要因…。
株価の変動にはいくつものファクターが存在し、
それらが相互に影響しあう結果、相場が生まれます。
しかし、時には
どう考えても理屈に合わない動きを示すことがあります。
バブル期の土地価格・株価などもそうですし、
上記のボリンジャーバンドの例もそうです。(ダマシとも言う)

つまりは相場を形成するのは「 ヒト 」だからです。
群集心理、情報操作、恐怖感、期待感…。
これらの要素も株価に微妙に絡んできている為、
思い通りにいかないことがあるわけです。
「相場のことは相場にきけ」と言うように、
テクニカル的に見ても騰落のタイミングが合わない場合や
ファンダメンタルズ的にどう見てもおかしい場合、
結局はその流れについていった方が吉、ということもあります。
何事においても価格というものは
需給関係のバランスで決定されます。
理論価格と需給関係…その見極めこそが最も重要な点であり、
最も難しい点でもあるわけです



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