相場格言
「半値戻しは全値戻し」

さて今回の格言は「半値戻しは全値戻し」です。

「大きな下げのあと、下落分の半値まで戻した銘柄は
勢いに乗って元の価格まで戻す。」

という意味だと思った方、残念ながら間違いです。
「下落分の半値を取り戻したら、
深追いせずその場で利食い売りをかけましょう」

という意味なのですが、今回はそのあたりを検証してみます。

そもそも直近の高値からの下落で一旦底打ちを見せた後、
上昇に転じてきた場合、どうしても上値には限界があるわけです。
当然、直近高値付近にはしこり玉が存在し、
かつ利益確定売りが出やすい環境となっている
ため、
ここは欲張らず半値付近での利食い売りが望ましい
ということですが、果たして本当にそうでしょうか?
「SUPER NET」の銘柄選択機能を用い、
全銘柄を対象に以下2つの条件で選別をかけてやります。

@一週間前(5営業日前)の段階(※1)で、
中期的な下げ過程の中100日間での現在位置(※2)
10〜30%の範囲内で、
しかも常時最低1万株以上の出来高がある銘柄。


A現在、一旦底打ちを確認後、再び半値以上戻してきた銘柄。


すると条件@を満たした銘柄は135銘柄存在し、
且つ条件Aを満たす銘柄は8銘柄となりました。
つまり全銘柄中約5.9%の銘柄だけが下落分の半値以上、
回復したことになるわけです。(10月5日現在)
言い換えれば残り約94%の銘柄は、
半値付近で再び売り込まれる結果となるわけです。

ですから、「半値」ではなく「半値一歩〜二歩手前」で
利食い売りをかけた方が効率的かも知れませんね。

米同時テロの影響で
数多くの銘柄が年初来安値を更新することとなったわけですが、
そろそろ再び上昇トレンドに転じてきた銘柄も多いはず。
今回のこの結果を踏まえたうえで、売り時というものも一度、
じっくりと考えてみてはいかがでしょうか?



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