相場格言
「売りは迅速、買いは悠然」

「小泉鈍一郎の株式観察誌」でも触れられていましたが、
このところ急ピッチで値を戻しつつある銘柄は非常に多く、
例えば9月13日以降、東証一部上場全1438銘柄中(上場投信含む)
689銘柄までもが、同期間内の日経平均の振幅率
(最安値と最高値の幅を最安値からの比率で表したもの)
である15%を上回る上昇率を見せてきています。
(10月19日終値で算出)
さらにこれら689銘柄中、
25日移動平均線との乖離が5%以上である銘柄数は
半数以上の381と、
相場全体にやや過熱感を帯びてきている印象は拭いきれません。

さて、地合いが地合いだけにそろそろ売り時を考えていらっしゃる方も
決して少なくないと思われますが、
なかなかどうして利益確定の売りは難しいもの。
「欲張るつもりがあるわけではない…こともないが
どうせ売るなら1円でも高く売りたい」

というのが人の心かと思われます。
しかし「天井3日底100日」とも言いますように、
急激に高騰してきた銘柄はその分反落も早く、
そうなると再び長期間低迷を続ける場合も多いわけです。
「売りは迅速、買いは悠然」の格言曰く、
「売りの好機はほとんどが一瞬で、
それをなるべく逃さないようにしましょう。
一方で、買いはキャッシュポジションをとる為、
心にゆとりを持つことが出来、
しかも幅広く銘柄物色も出来るわけですから、
焦ることなくどっしりと構えた上で検討しましょう。」
とのこと。
まさに言い得て妙な至言です。

利食うにしろ損切りするにしろ、
売るときにはついつい悩んでしまいがちですが、
あれこれ考えず、前以って決めていた目標売値まで来たら
さくっと売ってしまった方が、ということですね。
もちろん、その後高値を切り上げていったとしても後悔はしないこと。

理解は出来ても実行するには本当に難しい言葉です。



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